
タイガーマスクの主人公、伊達直人を名乗り、児童養護施設や市役所なんかに物品を寄付するというのがにわかにブームになっている。
なんとなく気持ちはわかる。
めんどくさくないからだ。
売名したい人や目立ちたがりの人を別にして、
通常の寄付だと、まずこちらの身分を明かさなきゃならないし、
知事や市長から「表彰したい」とか「ぜひ謝礼を」なんていう誘いがきて、
それをいちいち断らなきゃならないのも億劫だ。
伊達直人を名乗り、一方的に置き逃げするだけなのだから、
寄付したくてもイマイチ踏ん切りのつかなかった人にとっては、実にやりやすい方法だったのだろう。
また、寄付するものが「現金」ではない、というのも大きいポイントだ。
そりゃもらう側としては、現金が一番ありがたいのはわかる。
でも、現金をポンと渡して果たしてそれがどう使われるのか、
寄付する側には一抹の不安がよぎるのも事実だ。
その点、ランドセル等の物品なら間違いない。
寄付なんてのはつまるところ、自己満足だ。
それにケチをつけるわけではない。
むしろ、自己満足である、と開き直ったかのような今回の騒動には大変好感が持てる。
北は北海道から南は沖縄まで、伊達直人の出没っぷりはすさまじいが、
わが香川県の目の上のタンコブ、岡山県にもついに寄付があったようだ。
岡山の児童養護施設に、ランドセルときび団子が置いてあったらしい。
そして、手紙には、伊達直人の名前・・・ではなく、
桃太郎よりさすが岡山。いちいち空気を読まない。
そこは「伊達直人」じゃなきゃダメだろう。
「伊達直人」だから意味があるんだろうがよ。
何アピールだよ。
頼むよ岡山。まったく。
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